海が見たい

メモ置き場。自分の話をします。

20190711 オメガくんと人間にコミュニケーションをしてほしいのメモ



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キカイを愛した人間と、人間を知ろうとする兵器の話

彼女は手で不思議な合図を出す癖があった。
「ハートです」
「心臓…だし、心。人間の一番大事なモノです」

人間は鳥が好き。鳥になれば喜ぶ。
人間は花が好き。花になれば喜ぶ。
人間はキレイが好き。キレイになれば喜ぶ。
人間は人間が好き。…………。

「あなたは本当に不思議ですね」
「あの、こういうものに興味はありませんか」
「いつもカチカチばかりじゃあ面白くないかな、と……」

情報を引き出すための空真似は、人間にとってはただのコミュニケーションで。
一番の強さを得るための道のりは。

「あなたが探しているものってなんなのでしょうね」


さんざん強さの定義が揺らいだオメガくん、学習の過程が違えば、あるいはもっとたくさんの学習を重ねていれば、強さに対する違う答えを導き出していたかもしれない。
長い長い積み重ねとたくさんのモノを、そうとすら思わず破壊して進みながら。ゴールはどうあれ、あまりにも相容れない。

弱いからこそ寄り添ったアルファ、か。
そして心ないからこそ任務を遂行し続けたオメガ。
これ単純に弱い方が人間に近い、アルファの「弱さ」が人間に近かった、ってだけな感じもある。
オメガに近い文化・文明だったらオメガも…いや最も強いものを平らげる、という性質、そもそも弱者とは相容れようがないのか。
最も強いものでないとオメガは交流しようとしない、訳でもないのだよな。
あくまで目的がそう、というだけで、名乗ったりはしている。
観察と学習。どこまでも機械だなって感じだ。
結果零式ではバグバグになっちゃうっていう。カワイイ。実装失敗してるじゃあないか。


2019/09/10

私が願うオメガに必要なのは、何かを壊したときに、「それをやってはいけない」と強く叱ってくれる存在だった。
その存在があったとき、オメガは愛を知った兵器だった。
人間と共存する、という観点でのみ論じられる物語。

オメガのアイデンティティ……使命とぶつかるその記憶は、やがてアルファとして切り離されることになる。とか。ろまま。

極限の状態まで弱ったオメガと、それを(内情はどうあれ)救ったものがあって、その交流の中にそういうifは生まれうる、と思った。
弱っていたという事実、弱い者を理解する土壌がある。そこに人間の愛をふきこんだものがいたのなら。そういう話。

もともとオメガはメチャ人間贔屓なので、そこに意味を見出したいやつだった。作り手の意思とはまた別に、オメガとしての、私の納得できる物語を。



ところでその場合は、愛知らぬ兵器からも愛を知れるナニカが生まれでる、というロマンがなくなるよ……と書こうと思ったけど、もしかしたら同じなのかもしれないな。目的と素養と環境の違いがあるだけで。
オメガもやっぱり愛を知れた、と思う。
それを望むかも、選ぶかもともかくとして。

それに到達しかけたのがノーマルレイドの四層、ラストだったのかもしれないし、理解した上でそれを選ばずに人間に可能な理解のさらに先、つまるところ神として顕現しかけたのが零式四層の後半だった、という解釈はわりと好きなやつ。

とするならオメガくんがいた文明、進んではいても精神の土壌というか、寄る辺は現在の人間社会のそれと大差なかったのだろうなぁとか。それは面白くないけど、あの設定やストーリーそのものが人間に依るものなのでその辺はしょうがないなと思うところではある(急に投げる)。
未知、人間とはまったく別の、理解すらできないようなルールを描くことってそりゃあもう難しいのだろうし、交流できる時点で人間側は観察を集めてルールにしてしまうので、行動理念が理解できる、となった時点で人間の思想から外れる精神性ではない。共存できるかは別として。